- 豪邸の写真, , 全て,建築家:田井勝馬,日本, Photo of All, Architecture, JAPAN, Architect:Katsuma Tai
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Concept
この施設は、聖マリアンナ医科大学創立25周年の記念施設として、大学や病院の精神的な象徴、患者や周囲の信者への開かれた教会として計画されました。280坪のイレギュラーな敷地。近隣住宅が隣接し擁壁に囲まれた敷地条件。都会の喧騒にさらされ、周囲の騒音、他人の生活や視線におかれる中、教会建築としての光の空間性と敷地としてのばの精神性を高めることをテーマと考えました。
100名収容の聖堂と司祭の諸室を併せもつきわめて小規模なこの施設は、空間的序列を持った余白の領域(前庭・中庭)と密接な関係を保ちながら配置されている。この二つの領域は、礼拝に訪れる信者に「高揚と余韻」を段階ごとに与えるもので、静寂へのシークエンスを恣意的効果として狙ったものであります、建築と外部を視覚的につなげながら内部空間に導き入れる手法として用いました。
礼拝者は都会の喧騒から前庭に身を置く。前庭は精神的高揚の序曲の場として位置付けました。この領域は、特に建築的空間のしつらえを避け、周辺環境や状況との対比により馬としての意味合いをより強調することをねらった。規則的に配された植栽・床のパターン、そして聖堂の煉瓦の壁から低く延びた庇は講師の向こう側の中庭へと誘導します。
中庭は、聖堂と同等の聖域の場として位置付けました。中庭の周囲には回廊が廻り、聖堂と司祭室・集会室が中庭と密接な関係を保ちながら配されています。この領域は空間的比重を低く抑えることで意識を中心に向け、周囲の雑踏から気持ちを切り離し、精神的高揚をより高める効果を習ったものです。この場において、庭を建築空間と対等なエネルギーを発散する場として存在することを望みました。一歩あゆめば中庭kらの光・風・音は内部空間を駈けめぐり、各々の気配を感じつつ内と外の浸透圧が飽和したうう感となります。偶然と未知の要素をはらみながら、中庭が空間に、空間が中庭にそれぞれ移ろいながら織り込まれて行く。
聖堂は、建築としての象徴性を強調するため前面側に配置し、中心性・求心性をもつ平面形態でまとめられています。これは伝統的なバシリカ方式の空間構成よりも祭壇と信者との距離をより近づけることにより、神と信者との精神的一体感を享受できると考えたからです。そして周囲の騒音や視線を防ぐためにも極力開口部を制御し、ステンドグラスからこぼれる光、天空から降り注ぐ光は、より精神性の高い光の空間を創造することができます。
当初、何もなかったこの場所に建築が建てられ、建築が周囲の環境と干渉して風景となり都市空間と呼応して街並みをつくるとき、そのに新しい視覚的・精神的な意味が生じます。そして、この場所に建築が建てられたことの意義が、人々に読み取られるものとなることを期待してやみません。
(田井勝馬/戸田建設)
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Data
- 計画敷地
- 神奈川県川崎市宮前区
- 用途 Purpose
- 聖堂
- 階数構造 Composition
- 地上1階 RC造
- 敷地面積 Lot Area
- 931.50m2 (281.78坪) (10026.57sqf)
- 建築面積 Bldg. Area
- 312.38m2 (94.49坪) (3362.43sqf)
- 延床面積 Total Floor Area
- 302.93m2 (91.64坪) (3260.71sqf)
- 工期工程 Construction Schedule
- 設計7ヶ月/工事7ヶ月
- 意匠設計 Architectural Design
- 田井勝馬
- 施工会社 Constructor
- 設計施工;戸田建設横浜支店
- Photo Photographer
- Taisuke Ogawa Taisuke Ogawa